イベント企画会社でプランナーとして働く春美。上司の陣内も彼女の素質を買っていて、大手建設会社の生越産業の創立記念パーティーイベント企画を任せることに。同僚の永田にプロポーズされ婚約をしたこともあり、春美は張り切っていた。  ライバル会社も生越産業の企画を得るため、関西支社から敏腕プランナー・日夏を呼び寄せる。日夏は左腕が不自由な妻・郁子を一人大阪に置いていくことが気がかりであった。寂しがる郁子をなだめ、優しく抱いた。  春美が永田と生越産業との打ち合わせに行った帰り道。日夏が後輩の四谷と一緒に歩いてくる姿を目撃する春美。ふたりは息を飲む。3年前まで春美と日夏は婚約寸前まで行った恋人同士だった。だが、日夏は突然ほかに好きな女性が出来たとだけ告げ、彼女の元を去ってしまった。春美の心は揺れ動く。その頃、郁子は日夏のいない寂しさから東京へ出てきた。  春美は、かつて日夏とよくデートした公園に一人佇んでいた。そこは別れを告げられた場所でもあった。そんな思い出にふけっていると、後ろに日夏が立っていた。急に雨が降り出し、びしょ濡れになったふたりは近くのホテルへと入り…。

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